【コロナ】ニューヨーク州の最新情報

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世界的流行となった新型コロナウイルスの始まりを覚えていますか?
2019年12月に中国武漢市で発生し、武漢から世界に広がっていったというのが一般的な認識とされていますが、様々な研究や議論が繰り返され、起源は未だにわかっていません。
1年が経った今でも、日本を始め、多くの地域で感染者が増え続けています。

今回のブログは、ニューヨーク州のコロナの状況についてです。

私が滞在しているニューヨーク州は、全世界で1番といっても過言ではないほど、コロナウイルスの影響を受けました。
ニューヨークは、世界の経済の中心であり、世界最大の都市であり、2000万人近くの人口を占めています。
ニューヨーク州で初めて感染者が確認されたのは、2020年3月1日で、それ以降、感染者激増による医療崩壊、ロックダウンによる経済崩壊、1日に800人近くにのぼっていた死者、まさに地獄のような状況でした。

ニューヨーク州知事であるクオモ知事を中心に、「地獄」から抜け出すために、外出制限令、在宅勤務の義務化、公共交通機関の消毒、マスク着用の義務化など、様々な政策が行われました。
感染者が徐々に減り、経済を一刻も早く再開したい状況ではありましたが、4つの段階を踏みながら慎重に行われました。第1段階は6月上旬で、建設業・製造業・農業・水産業などの第一次産業が再開されました。6月半ば、第2段階として金融業などの事務職、7月上旬になると、第3段階としてレストランが再開されました。最終段階である第4段階は7月下旬で、教育やエンターテインメントなど、すべての経済が再開されました。
クオモ知事によるコロナ対策と住民の協力により、感染の中心地だったニューヨーク市では、7月31日に確認された死者が0人となり、陽性者数も100人から200人台で推移しました。

2020年11月から2021年1月にかけて、感染者数が再び激増し、1日の感染者数が15000人近くに登ることもありましたが、現在は減少傾向にあります。
アメリカでは、コロナ第2波がきたからといって、人々が慌てる様子は全くありません(日本では第3波と言われていますが、アメリカでは第2波のようです)。
ワクチンの開発が進んだことや医療現場が落ち着いたことなどにより、人々から極度の危機感がなくなり、だんだんとコロナ収束に向かっているように感じます。
無料でいつでも受けれるPCR検査、患者を受け入れることができる医療状況、渡航者に対する勧告、多くの陽性者はまだまだ発見されているが、そのような環境が、人々を安心させているのだと思います。

海外や他州からニューヨーク州へ移動する方に対し、自主隔離等の勧告が出されていますが、以前と比べ、緩和しています。
渡航前に検査を受けなくてもニューヨーク州に渡航できますが、検査を受けない場合は到着後10日間の自主隔離が求められます(以前は14日間でした)。
ニューヨーク州への移動前3日以内に新型コロナウイルスの検査を受けて陰性であること、到着後は3日間の自主隔離をすること、到着後4日目に再度検査を受けて陰性であること、これらの規則に従うことで、自主隔離期間が短縮されます。
私が数週間前に渡米した際の流れや状況をブログにまとめていますので、ぜひそちらも読んでみてください(コロナ禍で渡米)。

私が通う大学では、オンライン授業が提供されていましたが、現在は対面授業も行われており、学生が選択できるようになっています。
もちろん授業中は、マスクを着用し、教室に入室退室する際に消毒することが義務付けられています。
図書館やダイニング(食事スペース)などの人が集う場所もオープンしており、ソーシャルディスタンスを保ちつつも、元あるべき姿に近づいているように感じます。
学生はキャンパス内で定期的にPCR検査を受けることが推奨されており、万が一陽性でもすぐに隔離生活が行われる環境が整っています。
大変なことは、サッカーの練習中も常にマスクをしなければいけないことです。
全ての大学で練習中のマスク着用ルールがあるわけではありませんが、私の大学では義務付けられています。

ニューヨーク州内のスポーツジムなどの施設では、営業時間が制限され、集会を行う際も人数が決められています。
レストランは、ほとんどの店で持ち帰りのみの営業になっており、外食する際は、事前に調べたり、予約したりする必要があります。
制限はあるものの、外出自粛やロックダウンなどはなく、経済も回っています。
少しずつではありますが、活気が戻ってきたように感じますが、元の生活に戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。
以前は多くの人々で溢れかえっていたニューヨーク市では、新型コロナウイルスの感染拡大でニューヨークを離れる人々が増え、人口減少が目に見えるほどわかります。

さらに、強制ではないですが、ダブルマスクの着用が促されています。
ダブルマスクとは、その名のとおりマスクを二重にすること。
学生ではあまり見かけませんが、教授は「ダブルマスク」をしています。
また、政治家はもちろん、テレビに映るニュースキャスターの方や有名人の方も着用しています。
今後、感染者数が増えるようなことがあれば、「ダブルマスク」の着用が義務付けられるかもしれません。

一時は「地獄」の状況であったニューヨーク州ですが、現在はかなり落ち着いています。
アメリカでは第3波なども心配されていますが、コロナ収束に向けて慎重に進んでいるようです。
政府からのコロナ対策ではなく、一人一人の意識が今もっとも大切にされています。
今後の展開は予測できませんが、さらに良くなることを願うばかりです。

読んでいただき、ありがとうございました。