学生アスリートの大学編入までの過程(続き)

留学

前回のブログでは、私が実際に経験した、大学編入の過程について紹介しました。
今回は、大学との契約完了後から学校開始までの手続きについてまとめました。

  • 大学の個人アカウントをつくる

    すべての学生は、自分が通う大学の個人アカウントをもっています。
    学校用のEメールを取得したり、授業登録をしたり、個人アカウントを通して、色々なことを行います。
    登録は、学生番号を取得したら、簡単にできます。

  • 成績書の提出

    大学の個人アカウントで、成績書を見ることはできますが、それはオフィシャルではないため、正式な成績書を受け取る必要があります。
    編入する前の大学のAdmission Office(入学管理局)に連絡をとり、正式な成績書を受け取ります。
    受け取り方は様々で、Admission Office(入学管理局)に直接取りに行く、米国内米国外に郵送、また電子でも受け取ることができます。
    料金は、10ドル(1100円程度)ほどかかります。
    成績書は、単位移動のため、さらに大学卒業後の就職活動や大学院進学のためにも重要です。

  • 銀行残高証明書の提出

    銀行残高証明書は、大学入学の際の手続きにも必要です。
    大学により、定められている金額は異なりますが、500万円程度の銀行残高を証明する必要があります。
    この書類が必要な理由は、学費を払えることの証明をするためです。
    銀行に行き、英文で残高証明書をもらいます。
    料金は、1000円ほどかかります。
    ※ ほとんどの学生は親の銀行残高になると思います。

  • I-20の申請

    I-20とは、留学生を受け入れるアメリカの大学や語学学校が発行する入学許可証のことです。
    I-20は、大学入学の際に、F-1ビザ申請のためにも必要となります。
    (F-1ビザとは、アカデミックなプログラムや語学研修のためにアメリカへ留学する場合に取得する学生ビザのこと)
    I-20の申請書は、International Student and Scholar Services (ISSS)という留学生のためのオフィスから受け取ることができ、申請する際に、学校コードが必要になります。
    学校コードは、オフィスの方が教えてくれます。
    申請し、I-20が送られてきたら、完了です。
    Eメールまたは、郵送で受け取ります。入国の際に、I-20を見せる必要があるので、Eメールで受け取った場合は、プリントして常に保持するようにします。ISSSは、アカデミック、ビザ 、キャリア、住居や税に関しての相談にのってくれるため、留学生にとって、とても重要な場所です。

  • 保険登録

    学校によって保険の種類は異なりますが、学校の保険に登録することができます。
    費用はかかりますが、奨学金をもらっている学生は、奨学金にその費用も含まれている場合もあります。
    登録手順は簡単で、学校側が登録完了までのステップを提示してくれます。
    IDカード(保険証のようなもの)の申請も同時に行う必要があります。
    IDカードの申請を行いたい場合は、ここをクリック。
    IDカードを受け取って、保険の登録完了です。

  • 住居登録

    住居の選択肢は、寮、アパート、ホームステイなど様々です。
    寮の場合は、学校のホームページから入寮の登録をします。
    大学内にいくつか寮がありますが、チームによって、寮が決まっているところが多く、ルームメイトは、チームメイトとなることが多いです。
    入寮日は定められているため、到着日をその日に合わせる必要があります。
    アパートは、寮よりも費用がかからないため、多くの学生がアパートで暮らしています。
    アパートの場合、登録の前にアパート探しをしなければいけませんが、学生アスリートの場合、チームメートと暮らすことが多いため、あらかじめ住居が確保されている場合もあります。
    大学によって異なるので、監督、チームメイトと連絡を取り合うことが大切です。

  • 授業登録
    アメリカの大学は、2学期制のため、秋学期の授業は春学期に、春学期の授業は秋学期に、登録・予約します。
    そのため、編入生は、既存の学生よりも登録が遅れるため、自分がとりたい授業が埋まってしまっている場合があります。
    入学許可証を受け取ったら、授業登録ができるようになります。
    学生アスリートの場合、練習時間が定められているため、その時間を避けて授業をとります。
    例えば、午前中に練習がある場合、授業はすべて午後からとなります。
  • 学生証の申請

    学生証は、キャンパス内の至る所で必要です。
    学生証の申請は、写真、学生番号、身分証明証が必要で、直接オフィスに行って申請もできますし、学校のホームページからオンラインで申請することもできます。

  • メディカルフォームの提出

    メディカルフォームは、学生アスリートにとって、とても大切です。
    今まで経験した怪我や、病気など、事細かく記入します。
    チームのトレーナーからフォームが送られてくることがほとんどです。
    場合によっては、健康診断や予防接種をもう一度行う必要があります。
    日本でそれらの検査を行った場合、診断書は、英文で記入してもらう必要があり、医師をしっかり相談することが大切です。

  • メディアアンケートの提出

    アメリカの大学スポーツはメディアに大きく注目されており、そのための質問フォームを記入します。
    経歴や家族、趣味など、質問内容は幅広いです。
    ロスター(メンバー紹介)のプロフィールに掲載されます。

  • ZOOMミーティング、チームメイトと連絡

    編入生は、いち早く新しい学校に慣れるために、新しいチームメイト・監督とのコミュニケーションが大切です。
    学校が始まる前から、SNSを通して、お互いを知っておくことで、新しい環境にすぐに適応できます。
    ZOOMでのチームミーティングは、たびたびおこなわれ、情報共有やチームづくりが目的です。
    契約が完了したその日から、チームの一員であり、アメリカはフレンドリーな性格の方が多いため、快く受け入れてくれます。

これらのことを、学校開始までにすべて完了します。
やるべきことが多いですが、学校の方や、監督、チームメイトが助けてくれるので、焦らずひとつずつクリアしていくことが大切です。

アメリカの大学進学を考えている方、編入を考えている方、アメリカの大学に興味がある方の力になれたら嬉しいです。

質問があれば、気軽に連絡ください!

高校生から大学生になる際の入学手続きは、編入手続きよりももっと大変です。
それについてもまた後日紹介していきます。

読んでいただきありがとうございました。