新型コロナウイルス感染者の増加。大学スポーツどうなる?

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アメリカの大学は8月下旬〜9月初旬あたりから秋学期が始まる予定ですが、新型コロナウイルス感染拡大のため、学生は様々な不安を抱えています。

アメリカの新型コロナウイルス感染者数は、経済再開に向けた動きに伴い急増しており、1日に7万人を超える新たな感染者が報告されています。
こうした状況に対し、トランプ大統領は、感染者が増えている原因は検査拡大が要因であるなどと発言し、批判されています。

アメリカの多くの大学は、新型コロナウイルスの影響で、全授業もしくは授業の大半をオンラインでする方針を示しています。
10日ほど前、オンライン授業のみを受講している留学生は、アメリカ国内の滞在を許可しないとする指針が発表され、大きな問題となりました。
さらに救済策として、教室での授業を行う学校への転校を示唆していました。
しかし、秋学期は始まるまでに十分な時間がないことや、学校側がコロナ対策を迫られていることもあり、転校手続きをするのがとても難しい状況でした。

この方針をめぐり、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学が政府に提訴し、留学生はオンライン授業を受けながら、米国内にとどまることができるようになり、方針が撤回されました。

さらに問題になっているのが、大学スポーツです。
アメリカの大学では、大学スポーツがビジネスと直結しているため、試合・大会中止は、部活動そのものの存続に関わります。
特に注目度が高いバスケットボールやフットボールなどの大会中止が、多くの大学で財政難を招いています。
10万人近くの観客がはいるフットボールやバスケットボールの試合の入場料収入や広告・宣伝などのメディア収入などは、収益の柱ですが、大幅に減少されることが予想されるからです。
それによって、スタンフォード大学では、フェンシングやバレーボールをふくむ11競技が廃部を決定し、その他の多くの大学スポーツが廃部や活動打ち切りに追いやられています。

アメリカ国内は、地域によってリーグが分かれており、それぞれのリーグにより、コロナウイルスに対する処置は異なっています。
ハーバードやイエールなど伝統ある私立大学から成る、IVYリーグは、9月中旬に開幕するはずだった試合・大会中止を発表しました。
他のリーグは、開催時期を遅らせたり、試合数を減らしたりと、様々な対策をとっています。
スポーツは大学の大きな収入源ですから、簡単に中止することはできないようです。

資金難に陥ることで大きな影響を受けるのは、Student Atheleteと呼ばれるスポーツをやっている学生です。
私も、大学の女子サッカー部に所属しているので、Student Athleteに含まれます。
多くのStudent Athleteは、プロとしてのキャリアを追求するために大学スポーツを必要としていますが、私たちは依然としてパンデミックに直面しており、安全を第一に考えなければなりません。
しかし、運動奨学金を受けている大学生は多く、試合・大会が中止された場合、奨学金の喪失の可能性もあります。
このような状況で先行きが見えず、不安が募る一方です。

新型コロナウイルス収束にむけて、数ヶ月前から自粛や営業休止など多くの対策がとられてきましたが、それとは裏腹に、多くの地域で新たな感染者が増えています。
自粛が終わった今でも、不要不急の外出は控えるべきだと思います。
誰にとっても大変な時期ではありますが、新型コロナウイルス感染拡大をおさえるために、一人一人の注意が大切です。

明日22日から日本では、GoToキャンペーンが始まり、旅行者が増えると思いますが、十分に接触をさけ、安全に、楽しい時間を過ごして欲しいです。

読んでいただき、ありがとうございました。